2017年4月13日(木)

 医師・鈴木貴裕氏をゲストに第二回定例研究会を開催

 2017年4月13日、首都大学東京秋葉原キャンパスにおいて、第2回クリマデザイン定例研究会が開催され、設計事務所・ゼネコン設計部・大学などから17名が参加されました。

 ゲストスピーカーとして代々木上原耳鼻咽喉科院長・鈴木貴裕氏が昨年8月に開院した代々木上原耳鼻咽喉科の室内環境計画について話されました。当医院は冷暖房設備としてPSの放射パネルと加湿器を採用。開院に際して考えたコンセプトである機能的で使いやすい配置と患者のプライバシーの両立、長時間いても快適な環境という条件に、放射による冷暖房環境が優れていることを力説されました。また、インフルエンザのウィルスは湿度50%を超えると活動力が低下することなどを例に、院内では換気と湿度調節を両立させる設備システムが、患者だけでなく、そこで長時間働く医師・看護婦にとっても重要であることを述べられました。

 研究会に参加した宿谷昌則氏(東京都市大学)からこの医院が優れた放射環境であるのは室内の断熱性能がいいからで、PSの放射パネルの働きは開口部が複層ガラスになっていることで担保されていることを忘れてはいけないという大切な指摘がありました。

 事例紹介では小泉雅生氏(首都大学東京)から現在設計進行中の「寿町福祉会館及び寿町住宅」について紹介がありました。場所は横浜の中華街の裏で、かつて山谷、釜崎と並ぶ簡易宿泊所が立ち並ぶ所。そこにあった総合労働福祉会館を耐震強度の問題から建て替え、下部に労働福祉会館、上部を市営住宅にするという計画。1階のラウンジと呼ばれる労働者が憩うスペースの環境を極力自然の力で制御するために屋上に通風塔を建て、温度差によるゆっくりとした空気の流れを計画した意欲作。研究会参加者との応答ではいかに臭いがこもらないようにするかという興味深い問題が議論されました。

第二回定例研究会

Copuright@2016 A Study Group on Climadesign All rights reserved